当日は連続の寒波から少し解放された冬の日でした。
会場は500名収容ということでしたがほぼ満席で、寒い中でもこうして皆さまの関心の高さがうかがえます。
気になったお話しをピックアップしてみました。
まず今の「神経内科」という名前が今後「脳神経内科」に変わることが紹介されました。これは、神経内科が心療内科や精神科などとまぎらわしく、また「脳神経外科」に対応することから「脳神経内科」と標榜することが望ましいと判断されたようです。規制ではないので、徐々に広がっていくことでしょう。
パーキンソン病は臨床診断で主に診断名がつきます。
患者さんの主訴や症状、医師の経験や実績からの判断、CTやMRIなどによって決まるものです。よく言う確定診断は病理診断で、癌などのように細胞を搾取して病理検査を行って決まるもので、癌などは臨床診断と病理診断を行って確定することとなります。
しかし、パーキンソン病は脳の細胞を採取することができません。
それで臨床診断だけで確定診断となるようです。
それでも診断の確立は約90%以上となるそうです。
しかし実際にはパーキンソン病と診断されても病歴6年ほどで臨床診断の変更がある場合があります。それほどに脳内の状態は未知の世界なのかもわかりません。
最近の治療として話題となっているのが「デュオドパ」(経腸治療)です。
これは世界でおよそ9000例、日本では300例にもなるそうです。
実際には適応条件などがあるので、だれにでも良いとは言えないそうですが、社会復帰を果たした方もおられるようですので、検討してみてはいかがでしょうか。
そして「パーキンソン病療養の手引き」が刊行されていて、無料でダウンロードできるPDFで、Q&A形式の手引き書という案内がありました。
また、共催のアッヴィ合同会社が運営するサイトで「パーキンソン スマイル.net」も紹介されていました。
10年前にはこれほどに情報がまだ多くなく、手探りで患者同士が情報交換をしていたのですが、誰もが簡単に知ることができるのは本当に良いことだと思います。
そして、トップクラスの先生方が数多く講演会をされることも患者や家族にとっては嬉しいことと感じた一日でした。
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