二重課題のお話

 二重課題とは

例えば「話しながら歩く」「物をもって歩く」というような同時に複数の認知や行動をしながら歩くということです。

パーキンソン病の方のアンケートでは「すくみ足」「突進」「小刻み歩行」「転倒」が歩行の問題として挙げられることが多くあります。

なぜパーキンソン病の方が二重課題を不得手とするのかは、脳の中の大脳基底核がうまく制御されないために、歩くことと同時に他の動作や会話を行うとコントロールできなくなるからだそうです。

 

予防と改善

二重課題トレーニングの例としては下記のサイトを参考にご覧ください

デュアルタスク(二重課題)トレーニングとは?

https://physioapproach.com/blog-entry-474.html

 

トレーニング効果

認知的二重課題(数字を3づつ減算して歩く)トレーニングではトレーニング前と比較して歩幅が19%増加し、両足設置時間が19.8%減少したそうです。

これは小刻み歩行とすくみ足に対して有効だとされています。

 

運動的二重課題(トレイを運んで歩く)トレーニングではトレーニング前と比較して、両足設置時間が8.2%減少したそうです。

これはすくみ足歩行に有効であるそうです。

 

<参考>

タ イ ト ル : Cognitive and motor dual task gait training exerted specific training effects on dual task gait

performance in individuals with Parkinson’s disease: A randomized controlled pilot study .

著者:Yang UR, Cheng SJ, Lee YJ, Liu YC, Wang RY

 

雑誌:PLoS ONE. 2019; 14(6): 1-12.

NPO法人パーキンソン病センター「サロン交流会withオンライン」でいつもお世話になっている「布川葵先生」(大原記念病院)の講義の一部からもご紹介します。

 

頭の体操は足踏みをしながら行ってください。