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嬉しいお別れ

数年前からパーキンソン病のお父様をみておられる娘さんから連絡があり、これまで当法人のご案内を送っていましたが、参加することは出来なくなったのでもう遠慮しますというご連絡でした。

 

1年ほど前に入院をされて、パーキンソン病症候群と再診断があり、認知症も発症されたとのこと。退院が決まっても自宅はバリアフリーでもなく、トイレ介助は大変で転倒も頻繁にあり、目を離すとベッドから転落という状態ではとても自宅に帰ってもらうことは難しいと考えて、老健へ入所されたようです。

 

そうするとお父様が入院中は「ボーッと」無表情だった状態が、笑顔が見られるようになり、驚いたことに服薬ではなくリハビリで認知症が軽快したということです。食事管理も徹底されているので、少々体重オーバー気味だったのが改善されて、今はご機嫌に過ごされているようです。

 

お嬢様自身もお父様の転倒や夜間のトイレ介助など、心身ともに気を張っていたことから解放されて、気持ちが楽になったと仰っていました。

 

今まで相談や日常のことなど、電話や交流会でお話ししていましたが、これからは施設の方に介助はお願いをして気持ちも楽になって、笑顔でお父様とお会いできるようになりました、ということでした。

 

もう10年ほど一生懸命お世話をされ、勉強もされて大変な日々を送られていたのに、いつもニコニコとそして淡々と振る舞っておられましたが、「お話しを聞いて頂いて気持ちが晴れました」と今までで一番明るいお声にホッとしました。

何よりお父様がご機嫌に過ごしておられて、お嬢様も楽になられたとのこと、お目にかかることは今後はないかもわかりませんが、嬉しいお別れでした。

 

老健はいずれ変わらないといけなくなるので、今は特養に申し込んでいるけれど申し込みの方が多いので、難しいようですとのこと。

おそらく今日の退会のご連絡も少し躊躇しながらだったのではと感じました。

お役に立てるかどうかはわからないけれど、いつでもご連絡くださればお話しすることやお目にかかることは出来ますよとお伝えしておきました。

 

ひとまず、今日はほっこりとしました。